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第3話:説明会

?「さあ、君が求める“ 答え” はここにある。いつまでも寝ている場合じゃないよ。せいぜい頑張っておいで」

どこかで聞いた声が頭の中に響いたと同時、目が覚めた。目の前にあったのは、ひたすらに真っ白な世界。

シュウヤ(なんだこれ……白?……白い……白いお面だ……お面……お面ッ!?!?)

シュウヤ「ギイヤアアアアアアアアアアアア!!」

ムラカミ( ビックリした〜のモーション)

シュウヤ「誰お前!?誰!?何その和風ホラーみたいな格好!なんなんだ変態!」

目の前にいたのは、全身黒タイツで、白い能面?を被った変態だった。

ムラカミ( 無視して出口に歩き出す)

シュウヤ「ねえ!なんなの!なんで喋んないの!誰?……怖いって!」

変態がドアを開けるとその先は階段らしく、下の階に向かってまた大袈裟に( 起きたよ!) と合図を送っている。ふとシュウヤが窓の外を見てみると、ちょうど木の枝が伸びているのが見えた。どうやらここはニ階らしい。誰かが階段を上がってくる音が聞こえる。そしてその音はシュウヤの寝ていた部屋の前で止まった。

セイジ「やー!良かった良かった!目覚めたんだ!」

シュウヤ「あ、あんたは!」

部屋に入ってきたのは、広場でシュウヤを助けたあの男だった。

セイジ「酷い怪我だったから心配してたけど、思ったより早く起きたね!」

ムラカミ( 良かった〜のモーション)

シュウヤ「あんたもしかして、オレを、助けたのか?なんで?」

セイジ「いや、なんでってそりゃ……」

ムラカミ( 興味深そうにシュウヤをじっと見ている)

シュウヤ「あの……この変態は?」

セイジ「あ、ああ!彼はムラカミ!喋れないんだ!」

シュウヤ「喋れないんかい」

喋れないって何だよと疑問がいつくも湧いてきたシュウヤだったが、言葉を飲み込んだ。

シュウヤ(それよりも、今はもっと聞かなきゃいけない事が多すぎる。ここはどこで、オレは今どういう状況なんだ?)

セイジ「何がなんだかわからないって顔だね。安心して。君に危害を加えるつもりはないよ。僕たちは、あの場にいた君たち新入生を助けようとしていたんだ。君以外の何人かも保護して今は別の安全な場所にいるよ。君だけは重症だったから一旦こっちで預かっている。あ、傷が治ったら君もあそこに行ったほうがいい」

シュウヤ「え、し、新入生?それに、あそこって?」

セイジ「ああ、そっかそっか……うん。今から君には僕の知っている限りのことを伝えるね。この場所のこと、それに、君の“ 力” のことも」

シュウヤ「オレの……“力” ?」

セイジ「君は多分、自分の“ 力” のことを知らないんじゃないかな?見たところ、あの場で咄嗟に発現したって感じだよね?」

シュウヤ「あ、ああ。多分」

セイジ「それは“ 精神の力” 。強い意志を持つものが稀に発現させるその人の精神の具現化みたいなものだよ。その存在を知るものの多くからは、人間の精神の次なる段階“ ネクスト” って呼ばれてる」

シュウヤ「ネクスト……そういえば、あの串刺し野郎もそんなこと言ってたような」

セイジ「そして、もう気づいていると思うけど、僕も、そこにいるムラカミも含めて、ここに来ている人間は全員、そのネクスト使いなんだよ」

シュウヤ「……自分以外でこういうのが見える人間に、初めて会った」

セイジ「そうだろうね。僕もここに来るまで出会ったことなかったよ。学園の外じゃ、ネクスト使いはとても珍しい。でもこの能力を持っている人間は、少なからずこの世界にいるみたいなんだ」

シュウヤ「そうだったのか。……ん?今、学園って?え!?ここ、学校!?」

薄々思ってたけど、やっぱそうだったのか。こんな学校ありかよ!とシュウヤは心の中で悪態をつく。

セイジ「まあ、正確に言うと”学校だったもの“かな?君も、マントを着たマジシャンみたいな奴に連れてこられたんだろう?みんな同じだ。そいつ、君に最後こう言わなかったかい?『ようこそ学園へ』って」

シュウヤ「確かに……そんな事言ってたような……」

セイジ「ここは” 学園” 。元々はネクスト使いを育成する為に創設された学校みたいなものらしいんだ」

シュウヤ「それで、ネクスト使いばかりが集められて……」

セイジ「そうだね。それも、僕たちと同世代のネクスト使いだけが世界中から集められている」

シュウヤ「ッ!!クソ、訳がわからねえ。オレたちをここへ集めたあの帽子野郎はいったい何者なんだ!あいつの目的は!てか、ここがネクスト使いを育てる学校なら、なんで殺し合いなんか起こってる!!」

セイジ「……長くなりそうだから続きは、下で話そうか」

シュウヤ「下?」

セイジ「ちょうど、昼ごはんの時間なんだ。君も食べたほうがいいだろ?それに”みんな“も帰ってくるだろうし、僕以外の人の話も聞いた方がいい」

まだまだ知りたい事は沢山あったが、一旦セイジに連れられて階段を降りることにした。傷はまだ突っ張るが、よく手当されているおかげで、思ったより痛まない。

シュウヤ「あの、言うの遅くなりましたけど、助けてもらった上に傷の手当まで……ありがとうございます」

セイジ「ん?ああ、気にしなくていいよ!それにその手当てをしたのは、ムラカミだよ」

ムラカミ( 得意げにピースしている)

シュウヤ「あんたかよ。あざっす」

ムラカミ( 超喜ぶ)

そうこうしている内に一階に着く。

セイジ「さあ、着いたよ。みんな集まってるはずだから、えっと、仲良くね!みんなちょっと個性的だけど頑張って!」

シュウヤ「個性的?」

今オレの後ろにいる黒タイツ変態より個性的なことあるか?とシュウヤは思った。しかし、セイジが開けたドアの先を見て思い知ることになる。そこには個性的というよりも、カオスな面々が集まっていた。

プレス「オオー!イエス!ミーのマッスルが昼飯と聞いて騒いでやがるぜ!スクリームマッッッッッッスォオオオオオオ!!」

ウメコ「ああー!?ちょっと筋肉バカ!私が読んでた文献にあんたのプロテイン溢れてるじゃない!どうしてくれんのよ!」

プレス「オオ、マイ、バッド!これはアポロジャアアアアイズマッッッッッッッソォオオオオオオオ!!」

ウメコ「はいはい!わかったから!暑苦しい!!」

メタル「お!リーダー!例の怪我人起きた感じ?じゃあ、オレのギター練再開ってことでいいよなぁ!?ひゃっほううううううう!!ん?あれコードがねえ。ミルキー?オレ、アンプ用のコードどこ置いたっけ?」

ミルキ「知らないよ。そこらへんのガラクタ置き場になかった?アタシも今、ネクストのメンテナンスで手が離せないの!」

メタル「へー、またエンジンいかれたの?無茶しすぎじゃね?」

ミルキ「違うよ!今回はキャブレターがイカれて、メインノズルが詰まっちゃったの」

メタル「あー、難しくてわかんねえや」

見るからに、筋肉バカな筋肉。筋肉を尻に敷いて本を読んでいる少女。意味わかんない体勢でギターを弾いているパンクな人。そしてその横で煙を上げながらバイクらしきものの整備をしている人。やべえ、渋滞しすぎてる。同じスペースにいちゃいけない人たちだ。この時初めて、シュウヤはどこへでもいいから『逃げたい』と感じたのだった。

セイジ「みんなー!精の出てるとこ悪いけど、ちゅうもーく!この子が例の怪我してた新入生!えーっと……そういえば名前聞いてなかったね」

シュウヤ「えと、シュウヤ……です。よ、よろしくお願いします」

セイジ「シュウヤ!僕はセイジっていうんだ。改めてよろしくね!」

あー良かった。今のところこの人だけは常識人そうだと、シュウヤは感じた。

セイジ「せっかくだし、みんなも自己紹介してあげて!うちにお客さんなんて滅多に来ないからね!」

プレス「オッケーボス!オレの名前はベンチ・プレス!プレスでいいぜボーイ!」

ウメコ「私はウメコ!そこにいる脳まで筋肉の奴と違って、好きなものは本よ。よろしくねシュウヤ!」

メタル「ひやああああお!オレはメタルっていうアーティスト名で活動させてもらってるギタリストだ!好きなものはもちろん音楽!それもロックだ!よろしくな!ちなみに本名は『スチール』だ」

ミルキ「やっほー!ミルキです!私は機械いじりが好きで好きでたまらない感じかな。バイクとかまじサイコーだよね!だから好きな男のタイプもガソリンみたいな人!よろしく!」

ムラカミ( じっとシュウヤを見つめている)

シュウヤ「だから、あんたは何なんだよ。怖いって」

セイジ「あー、改めて僕から紹介するね。ムラカミだよ。なんか詳しくはわかんないけど、何かの呪いの影響で、この仮面も取れないし喋れないんだって」

シュウヤ「思ったより重い理由だった!すみませんなんか!」

ムラカミ( 気にしてないぜ!のポーズ)

シュウヤ「……ちなみに仮面だけじゃなくて、全身黒タイツなのにも理由が?」

セイジ「ああ、多分趣味だね」

なるほど。やはりまともな人間はセイジだけのようだとシュウヤは確信した。

昼食になると、さっきまでの騒がしさが嘘のように静かになった。みんなカツ丼を黙々と食べている。正直、気まずい。

ウメコ「で?どこまでこの子に話したの?」

メタル「あ、醤油とって」

ミルキ「ん」

セイジ「ん?食べないのシュウヤくん?」

ミルキ「そっちのソースもらえる?」

プレス「オッケー」

シュウヤ「え、あ!これオレも食べていいやつ……なんすか?」

ミルキ「ちょっと、これじゃない。もう一個の方!」

セイジ「もちろんだよ!お腹空いてるでしょう!さあさ、食べて食べて!」

セイジに勧められ、彼らの余りある好意に納得がいかないままシュウヤは食事に手をつける

セイジ「で、どこまで話したんだっけ?」

シュウヤ「たしか、この“ 学園” で殺し合いが起きてるってとこまで……」

セイジ「あー、そうだった!そうだった!」

ムラカミ( オレにもソースくれのポーズ)

ウメコ「アアアアアアアア!!ちょっと待って!さっきから大事な話してるとこの真ん前で、調味料がいったりきたり!いったん静かにしてて!」

一同「「「はーい…… 」」」

セイジ「まず聞きたがっていたのは、『なんでこの学園で殺し合いが起きているのか』だったね」

ウメコ「それは口で説明するより生徒手帳見た方が早いでしょ。自分ので確認したら?」

シュウヤ「え?生徒手帳?そんなのオレ、持ってないっすよ」

ウメコ「そんな訳ないでしょ。ここに来てるってことは持ってるわよ。ポッケの中とか探した?」

シュウヤ「え!?……あ!あった!いつの間に……」

セイジ「その生徒手帳は、ここに来た時点で全員が自動的に持っている物なんだよ。たぶん、あのマジシャンみたいな奴が置いてった説明書代わりみたいなものだね」

シュウヤ「なんか……ゴツいスマホって感じ」

ミルキ「電子生徒手帳ってやつじゃな〜い?今どきだよね〜!」

ウメコ「あんたが今知りたがってる事は、“ 校則” っていうページにあるはずよ。とりあえず開いてみて」

シュウヤ「は、はい。 “ 校則” 、 “ 校則一覧” 」

校則なんて、どうせ「廊下を走ってはいけない」とか「ツー ブロ禁止」みたいなのだろ。そんな予想は一行目から裏切られていく。

『学園校則第一条ここに制定された本校校則以下五十一条のあらゆる手段、ネクスト能力による改変を固く禁止する。』

シュウヤ「へ?」

ウメコ「あー、はいはい。そこらへんも面白いけど、大事なのは二十三条の生徒会選挙事項のとこよ」

『学園校則第二十三条生徒会選挙に関する条例。毎年度1 0 月に以下の規定に従い生徒会長を生徒から一名輩出しなければいけない。

一、生徒会長は全校生徒三学年の投票による多数決で決める。

二、原則として一生徒が持つ票数は一票とする。ただし生徒が学園内で他殺された場合、殺害された生徒の持つ票は全て、殺害した生徒に譲渡されるものとする。

三、投票により生徒会長が決定した場合、その時点で全校生徒は” 卒業” となる。

四、“ 卒業” 時、生徒会長となった生徒には“ 卒業後” の世界全てを決定する“ 新たな能力” が与えられる。』

シュウヤ「殺し合いが起こってる原因って、この生徒会選挙の条例の二番ってことですか!?」

セイジ「そう……だね」

シュウヤ「いや、けど、こんなんで殺し合いなんて起きるんですか?こんなの間に受けるやつなんて……」

ウメコ「……確かに二番が殺し合いのシステムを作ってはいるけど、殺し合いの原因は四番の方にあるわ」

セイジ「正直、最初は誰が生徒会長になっても、ここから出られるなら構わないと思っていた。だけど想像以上に、ここに来た連中にとって、”誰が“生徒会長になって”どのように“卒業するかが重要だったんだよ」

シュウヤ「どういうことっすか?」

セイジ「ネクストは本人の強い野望や欲望に合わせて発現するケースもある。四番に書かれている世界全てを決定付けるほどの”新たな能力“。それが手に入るってことは、ネクスト使いにとって、なんでも願いが叶うかもしれないってことなんだ」

ウメコ「むしろそういう“ 野望” や“ 欲望” を持ってる連中がこの学園に集められた気もするけどね」

セイジ「その中には過激な思想を持つ人間も多くてね。そんな思想同士がぶつかりあって、最初は喧嘩みたいな話し合いが続いた。けどある日、弾みで死人が出たんだ」

ウメコ「それを皮切りにドンバチして、今じゃそれぞれのグループでまとまって殺し合ってるってわけ」

メタル「いや〜、何度聞いても壮絶だわ〜。オレらが去年来た頃にはもう完全に殺し合いムードだったよな」

ミルキ「ホントにね〜!私たち2 年目入学でよかった〜!」

シュウヤ「それでずっと、殺し合いが続いてる……。そういえば、この学園の先生とかはそれを止めないんすか!?」

セイジ「え、この学園には僕ら” 生徒“ しかいないよ」

シュウヤ「え?」

ウメコ「教室らしき部屋なんかは色々あるんだけどね、学校っぽいとこは見た目だけ。本質は殺し合いをさせるための檻って感じよね。” 生徒“ なんていうのも校則に当てはめる為だけの” 呼び名“ って感じだし」

セイジ「その校則にもあるようにこの学校から出る方法はたぶん“ 卒業” する事以外にないんだよ。今まで色々試してきたよ。けど無理だった」

シュウヤ「いや!無理って!ネクストでもなんでも使ってこの敷地の外にさえ出られれば、助けだって!」

プレス「ここには学園の敷地以外ないぞ」

シュウヤ「へ?いや、だからそこから出ようっていう……」

プレス「言い方がバッドマッスルだったな。この学園の端まで行ってもあるのは“ 空“ だけなんだよ」

シュウヤ「空!?」

メタル「そー、l t ’ s  s k y . 」

ミルキ「学園だけ浮いてる感じなのよ〜!」

ウメコ「もしくは、ここ自体異世界かもね。どちらにせよ外へ逃げることも、連絡を取ることも不可能なのよ」

改めて絶望的な状況だという事ばかりが発覚していく。殺し合いが行われている出られない学園。しかし、ふとシュウヤは思い出す。この最悪な状況の元凶のことを。

シュウヤ「じゃ、じゃあ!アイツは!ここにオレを連れてきた帽子野郎なら、オレたちを外に出せるかも!アイツはどこに!?」

セイジ「アイツに関して言えるとこはただ一つ!僕たちもなーんもわかってない!」

シュウヤ「ええ……」

ウメコ「わかってたら、2 年間もこんな地獄にいないわよ。皆んな知りたがってるに決まってるじゃない」

セイジ「けどそんな地獄もあと少しで終わる!君たち!いわゆる” 三期生“ が来たからね!」

シュウヤ「オレたち、ですか?」

セイジ「そう!校則に書いてるけど、実は生徒会選挙は、三学年揃わないとできない!!僕たち今の三年1 0 0 名が入ってきた頃はなんと、上の学年が誰一人いなかったんだ!だからすぐには“ 卒業” できない事が確定してた!」

ミルキ「そしてちょうど一年前、私たち二期生が君たちみたいに入ってきたってわけ〜」

メタル「今年ほどじゃないにしても、去年の“ 歓迎” も酷かったよな」

シュウヤ「歓迎?」

ミルキ「シュウヤくん達もこの学園に来た瞬間襲われたでしょ。あれ毎年新入生が現れる場所同じだから、出待ちされるのよ。なーんもわかってない内に、殺して票にしちゃお ーうって奴も中にはいるのよねー」

プレス「それ以外にも、ナイスなマッスルを持ってる新入生を即座にチームに引き入れようとする輩も多いな」

セイジ「僕たちみたいに、安全区域までいったん新入生を保護しようとする陣営もいるけどね!」

シュウヤ「それであんな地獄みたいな状況に。ゲームのリスポーン狩りみたいなもんか……」

セイジ「さて!長々と説明してしまったけど!ようやく今の状況が伝わったみたいだし!一旦ご飯を片付けよう!ほら!ムラカミ暇すぎて、カツ丼に顔突っ込んでるし!」

ムラカミ「……」

ウメコ「いやあれ、寝落ちしてるでしょ。メタル、起こしてあげて」

メタル「へーい」

話し込んでしまったせいでいつの間にか随分な時間になっていたようだ。傷も全快はしていなかったので、シュウヤはニ階に戻り、もう一晩休むことにした。ようやく分かった真実は、どれも絶望的なものばかりで、お世辞にも快眠とは言えなかった。

一方その頃、学園本館中央塔内にある中立区域” 校舎街“ 付近では……

ジャスティス「お前だな!?最近街の平和を脅かしている殺人鬼は!!」

ザキ「ん?」

引き止められたその男は、恍惚とした表情で振り向いた。その顔は血で染まっていた。

「そうです!こいつです!こいつが人を殺していたんです!!」

「お願い退治して!ヒーロー!」

ワラワラと人が集まってきて、いつの間にか二人を野次馬が囲んでいた。

ジャスティス「もちろんだ!か弱き市民の平和は!私が!!守る!!( ジャキーンと決めポーズ)」

先ほどまで笑顔だった殺人鬼は眉をひそめ、呆れたような顔をした。

ジャスティス「観念するがいい殺人鬼!!我が正義のネクスト“ e n t e r t a i n e r“の前に抵抗は無意味!!」

ザキ「はぁ……」

殺人鬼はヒーローに向かってゆっくり歩き出す。

セイギ「我がネクストの能力は、“ 知名度” を“ 力” に変換する能力!!ヒーロー!それはこの街で最も注目される存在!!故に私の一撃は岩をも砕き、私の体はいかなる刃も通さぬほどにぃーーーーーーーーーーーーーー 」

長台詞を言う間にヒーローは綺麗に左右真っ二つになり、殺人鬼は通り過ぎていた。

ザキ「意味ねえよ。オレのチェンソーは”何でも“切れる。ただ……」

ザキがネクストをしまう。途端にヒーローだったものから血が吹き出す。

「ひぃ〜!助けてくれ〜!」

ザキ「”誰も“殺せないんだけどね♡」

「こっちにくるなああああああ!近寄るなあああああ!」

そこはこの学園で唯一、”死人が出るはずがない場所”校舎街。そこでの悪夢はまだ始まったばかりだった。

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